与信管理最前線2025~不確実な時代に備えるべき、確かなリスクマネジメント~
国内市場の縮小、人件費や資材価格の高騰、さらには地政学リスクの高まりなど、企業を取り巻く外部環境は急速に変化し、経営に複雑なリスクをもたらしています。
特に中小企業ではキャッシュフローの悪化や資金繰り難が深刻化し、倒産件数は増加傾向にあります。こうした状況下で求められるのが「守りの強化」、すなわち取引先の信用リスクを見極める与信管理体制の再構築です。
本カンファレンスでは、企業取引におけるリスク管理の重要課題である与信管理の意義と、最新の支援ソリューションについて、有識者・専門家が具体的な事例を交えて解説します。
【基調講演】コロナ禍を経て変わる倒産動向と与信管理
企業倒産はコロナ禍の資金繰り支援が終了し、2024年から増勢に転じています。円安に加え、人手不足、物価高、金利上昇の難しい局面で、潜在的な過剰債務を抱えた企業ほど対応できない傾向があります。また、最近は好業績や優良企業とみられていた中堅企業が突然死するケースも増えています。これは粉飾決算の発覚や市場変化への対応遅れなどが背景にありますが、政府の政策が資金繰り支援から事業再生・経営再建に舵を切った現在、これまでの与信管理の手法の見直しや発想の転換が必要です。こうした与信管理の変化について解説していきたいと思います。
友田信男(株式会社東京商工リサーチ 常務取締役 情報本部長)
【講演1】リスクの可視化と兆候を捉える視点~実務を支えるコンテンツ
AIが広く使われる今、与信では"リスク評価をどのように見える化し、どのような兆候をとらえるか"が重要です。本講演では、取引先の変化を早期にとらえる視点や、サプライチェーン情報の活用を整理。豊富なリスク評価コンテンツが、こうした実務を支えるヒントとなることを紹介します。
木村和央(日経金融工学研究所 調査開発部フェロー)
松吉裕太(日本経済新聞社 情報サービスユニット 部次長)
【講演2】最新の取引基本契約書の実務と各社のニーズに応じた契約書作成のあり方
平時における債権保全策として取引基本契約は非常に重要です。また、取引の相手方の反発を招かず、円滑に契約締結を進められるようにバランスを取ることも重要です。本講演では、近時の倒産傾向やリスクをふまえた最新の取引基本契約の実務を解説します。
奥津 周(堂島法律事務所 弁護士)
【講演3】10万社の顧客の成長を支えるコファスの与信管理ソリューション
最近コファス本社で行った財務、リスク責任者を対象にした調査では、39%の回答者が市場でのシェア拡大を追求していますが、そこではサプライチェーンの課題、販売先の支払遅延や不払いが成長戦略を妨げています。これらの課題への取り組みに対してコファスが提供する与信管理ソリューションの解説をいたします。
杉井 淳(コファス・サービス・ジャパン)
【特別講演】営業に浸透させる与信マインドと、現場で磨く実務スキル ――実務で活かす与信管理の勘どころ
企業経営における与信管理は、担当部門だけでなく営業部門を含む全社的な課題として重要性を増しています。本講演では、長年にわたり与信管理体制を構築してきたベテラン担当者が、営業現場に「与信マインド」を根付かせるための考え方と実践を紹介します。続いて、実務の最前線からの視点でデータ分析や日常のモニタリングなど、現場で使える与信スキルや工夫を具体例とともに解説。経験とスキルの両面から、与信管理の本質を学ぶ講座です。
佐野 進(株式会社山善 経営管理本部 東京管理部法務審査課 兼 東京PL・知的財産管理室)
秋葉伸太郎(太陽誘電株式会社 経営企画本部 経営企画部 債権管理課)
開催日時:12月18日(木) 13時〜16時(オンラインLIVE配信)
※当日のオンラインLIVE配信をご視聴いただけない場合も、後日ご覧いただける見逃し配信をご用意しております。どうぞ下記よりお申し込みください。
詳細・お申込先 https://seminar.nikkei.co.jp/e/1022328